台風一過
2003年9月13日・・・を、「台風一家」だと思っていた人、恥ずかしがらずに前へ出てください。
ちなみにワタクシは子供の頃「はろう注意報」って一体どんなんだろうと想像もつきませんでした。
「今年最大」の大型台風が来ると聞くたびに思い出すのが、
ハウステンボス建設中の1991年(平成3年9月27日)、長崎県地方を直撃しその後日本海を北上、ご丁寧にも北海道へ再上陸した大型台風19号のことです。(中心気圧940hPa、中心付近の最大風速50m/s、風速25m/s以上の暴風域の半径300km)
いやもう、長崎では造船所の超巨大クレーンはぶっ倒れるは、西海橋で車はひっくり返るは、身近なところでは友人のお兄さん(ちなみに長崎県警交通機動隊所属)がアパートに帰ったら部屋からそっくり青空が見えたとか、当時のウチのアパート(公団住宅)なんか、ベランダの非常通路(石膏ボードで隣と仕切ってあるアレ)が端から端まで風圧でブチ抜かれて1号室から6号室までストレートでいけるようになっちゃうわで大変だったんですが、幸いハウステンボスには、建設会社の皆さんのしっかりした対策もあって、大した被害はありませんでした。我々がいたプレハブの仮設事務所の扉(引き戸)が強風で丸ごとこっぱずれたくらい。
そんなてんやわんやの大騒ぎの中で唯一、その大型台風襲来を『得難い好機』と捕らえた人がいたと、噂されています。
ドムトールンの設計・施工担当者です。
ハウステンボスで最も高く、しかもオランダでも最も高い教会の塔を再現したドムトールン(英語ではドム・タワー:ドム教会の塔、の意。オリジナルはユトレヒト市)は高さ105m。これだけ高いと強風や地震の影響は上に行くほど大きく、最上階の5階(5階っつーても地上80m。ちなみにその下の4階は地上65m)では、体感するその揺れは相当のものになると予想されます。が、ハウステンボスのドムトールンは「チェーンド・マス・ダンパー」と呼ばれる制振装置を、展望室のさらに上の頭頂部に備えています。この装置、幾層ものゴム製ダンパーに支えられた8.5 トンの重りが、塔の揺れを打ち消す方向へと動くことで、振幅を2分の1から3分の1に低減する仕掛け。詳しくはその5階展望室に模型とパネルがありまっす。
で、担当者がなぜ喜んだかというと、このチェーンド・マス・ダンパーの「これ以上ない実際のデータがとれる!」という・・・技術者魂にあふれたものだった・・・とか。
噂によると、強風の中、嬉々として非常階段を(建設中だからね)登っていき、台風が完全に過ぎ去る翌朝まで下りて来なかった・・・とか(『プロジェクトX』みたいだなぁ)。
当時の広報担当係長に聞いたのですが、「嬉々として」ってのはホントなのかなぁ(^^;
ただし、登ったという証拠はあります。その時のデータがドムトールンの5階展望室にパネル展示してあるのです。ぜひ御覧あれ。
・・・その安定性のせいなのかどうなのか、このドムトールンの屋根のてっぺんには、ハヤブサが巣を作ってます。大丈夫だったかな?
ちなみにワタクシは子供の頃「はろう注意報」って一体どんなんだろうと想像もつきませんでした。
「今年最大」の大型台風が来ると聞くたびに思い出すのが、
ハウステンボス建設中の1991年(平成3年9月27日)、長崎県地方を直撃しその後日本海を北上、ご丁寧にも北海道へ再上陸した大型台風19号のことです。(中心気圧940hPa、中心付近の最大風速50m/s、風速25m/s以上の暴風域の半径300km)
いやもう、長崎では造船所の超巨大クレーンはぶっ倒れるは、西海橋で車はひっくり返るは、身近なところでは友人のお兄さん(ちなみに長崎県警交通機動隊所属)がアパートに帰ったら部屋からそっくり青空が見えたとか、当時のウチのアパート(公団住宅)なんか、ベランダの非常通路(石膏ボードで隣と仕切ってあるアレ)が端から端まで風圧でブチ抜かれて1号室から6号室までストレートでいけるようになっちゃうわで大変だったんですが、幸いハウステンボスには、建設会社の皆さんのしっかりした対策もあって、大した被害はありませんでした。我々がいたプレハブの仮設事務所の扉(引き戸)が強風で丸ごとこっぱずれたくらい。
そんなてんやわんやの大騒ぎの中で唯一、その大型台風襲来を『得難い好機』と捕らえた人がいたと、噂されています。
ドムトールンの設計・施工担当者です。
ハウステンボスで最も高く、しかもオランダでも最も高い教会の塔を再現したドムトールン(英語ではドム・タワー:ドム教会の塔、の意。オリジナルはユトレヒト市)は高さ105m。これだけ高いと強風や地震の影響は上に行くほど大きく、最上階の5階(5階っつーても地上80m。ちなみにその下の4階は地上65m)では、体感するその揺れは相当のものになると予想されます。が、ハウステンボスのドムトールンは「チェーンド・マス・ダンパー」と呼ばれる制振装置を、展望室のさらに上の頭頂部に備えています。この装置、幾層ものゴム製ダンパーに支えられた8.5 トンの重りが、塔の揺れを打ち消す方向へと動くことで、振幅を2分の1から3分の1に低減する仕掛け。詳しくはその5階展望室に模型とパネルがありまっす。
で、担当者がなぜ喜んだかというと、このチェーンド・マス・ダンパーの「これ以上ない実際のデータがとれる!」という・・・技術者魂にあふれたものだった・・・とか。
噂によると、強風の中、嬉々として非常階段を(建設中だからね)登っていき、台風が完全に過ぎ去る翌朝まで下りて来なかった・・・とか(『プロジェクトX』みたいだなぁ)。
当時の広報担当係長に聞いたのですが、「嬉々として」ってのはホントなのかなぁ(^^;
ただし、登ったという証拠はあります。その時のデータがドムトールンの5階展望室にパネル展示してあるのです。ぜひ御覧あれ。
・・・その安定性のせいなのかどうなのか、このドムトールンの屋根のてっぺんには、ハヤブサが巣を作ってます。大丈夫だったかな?
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